Fireタブレットの標準機能「バックアップと復元」は自動でバックアップしてくれて便利ですが、名前から想像する機能と実際の機能が少し違うので気を付けてください。
バックアップ設定を確認
以前はFireタブレットにAmazonアカウントを登録すると標準でオンになっていた「バックアップと復元」ですが、現在は手動で設定する必要がありますので確認しておきましょう。
- [ホーム]画面の設定をタップ
- [設定]画面で端末オプションもしくはデバイスオプションをタップ
- [端末オプション]もしくは[デバイスオプション]画面でバックアップと復元をタップ
- [バックアップと復元]画面で[バックアップと復元]のスイッチをタップしてオン
「バックアップと復元」は「Fire OSの設定」をバックアップ
「バックアップと復元」を有効化すると、週に1回、Wi-Fiに接続されたままスリープ状態になると自動的にクラウドにバックアップされます。
また、バックアップデータの復元は初期設定中にのみ可能です。
任意のタイミングでバックアップや復元ができず、自動バックアップの頻度が週に1回なのも気になりますが、バックアップされる項目をよくみると「Fire OSの設定」に関するものが主な対象です。
つまりこの機能、「バックアップ『データ』」となっていますが、実際は「新しいタブレットに古いタブレットの『設定』を引き継ぐ」という使い方を想定しているようで、あとからインストールしたアプリのユーザーデータはもちろん、撮影した写真やビデオなどもバックアップされません。
- Fireタブレット端末設定
- Wi-Fi設定
- Eメール設定
- ブックマーク
- 検索履歴
- インストールされたアプリ
「フルバックアップ・フルリストア」は?
ではAppleさんの「iTunes」や「iCloud」の「バックアップと復元」のように、タブレットの中身を全部バックアップして別のタブレットに復元する、いわゆる「フルバックアップ・フルリストア」はできないのでしょうか?
残念ながらAmazonさん公式ではそのような機能はありません。
調べたところ「Fire OS 4」までは「Manual Backup」という似た機能があったようですが、「Fire OS 5」以降ではこの機能が削除されています。
写真やビデオ、アプリデータなどは個別にバックアップが必要
「バックアップと復元」がバックアップしてくれない写真やビデオ、アプリデータなどは個別にバックアップが必要です。
写真がメインの方はAmazon Photosの自動保存でバックアップ
「Amazon Photos」アプリの「自動保存」は、Amazonアカウントをお持ちだと無料で5GBまで使え、写真やビデオを自動でアップロードしてくれるので便利です。
また、Amazonプライム有料会員ですと写真は無制限でアップロードできるので、写真メインの方には十分機能してくれると思います。
ビデオや引き継ぎがメインの方はmicroSDカードに保存
FireタブレットにmicroSDカードを差し込むと、撮影した写真やビデオの保存先をmicroSDカードに設定できます。
もともと容量が少なめなFireタブレットでビデオをたくさん撮影するのは難しいので、容量不足解消も兼ねてmicroSDカードを導入するのがオススメです。
引き継ぎもmicroSDカードなら差し替えるだけなので簡単ですよ。
microSDカードを購入された方は大事なデータをなくさないためにも保存先の設定を確認しておきましょう。
アプリデータはアプリの機能でバックアップ
アプリデータのバックアップは、アプリ側で用意されたバックアップ機能を利用します。
そのためバックアップ機能が用意されていないアプリの場合、残念ながらバックアップは難しくなります。
公式ヘルプもどうぞ
設定やトラブルでわからないことはAmazonさんの公式ヘルプ「Amazonデバイス サポート」も確認してみてください。
デバイスごと、項目ごとに詳しく説明されていて便利ですよ。
なお、Fireタブレットは世代ごとにヘルプが用意されていますので「Fireタブレットの見分け方」も参考にしてみてください。
まとめ
AmazonさんのサービスはAmazonアカウントにすべて紐付けされているので、ネットにつないでAmazonアカウントの情報を引き継ぎさえすれば、どんな端末でも同じように利用できるので便利ですよね。
そんなAmazonさんのサービス利用に特化しているFire OSの場合、OSの機能ではサービス利用に関係のない端末側の設定やデータはバックアップしないよ、必要なら個別にバックアップしてね、ということみたいです。
私のようにAppleさんの「iTunes」や「iCloud」に慣れている方だと、「バックアップと復元」という名前から、端末の中のデータを全部バックアップして、それを復元できる機能を想像してしまうと思うので注意が必要ですね。