最近、お手伝いで4K解像度の画像や動画を扱う機会が増えました。
難しいことはやらないのでPCの処理能力は足りているのですが、外部出力に使っているディスプレイがWQHDの『EIZO FlexScan EV2781』のため、解像度が足りません。
そこで『Philips 27E1N1900AE/11』と『Creative Sound Blaster GS3』、『長尾製作所 NB-SNDB-VESA』でお手軽な4K環境を調えたので、選んだ理由や使い心地などをご紹介します。
私が求める条件
今回、私がディスプレイに求める条件は、
- 4K解像度
- 27インチ
- 非光沢
- IPSパネル
- USB Type-C接続
- スピーカー有
という感じです。
4K環境をお手軽に調えるなら、おそらく4Kテレビをお迎えするのが一番簡単ですが、32インチ以下の4Kテレビは見つけられませんでした。
我が家の倉庫部屋の一画に奥行き70cmのパーソナルデスク(無印良品・廃番)を並べて作業場にしていて、設置スペースが限られているため、27インチより大きいサイズは置けません。
また、Windows PCとMacbookを併用するため、USB Type-C接続が必須です。
ディスプレイは「Philips 27E1N1900AE/11」

出典:Amazon
価格.comさんで前述の条件で検索したところ、お手ごろ価格だった『Philips 27E1N1900AE/11』を選びました。
一応、今使っているEIZO FlexScan EV2781の親戚『EIZO FlexScan EV2740X』も候補にしましたが、こちらはお値段が3倍もするため今回は不採用です。
27E1N1900AE/11の特長に「まるっと5年保証+修理時サポート」というのがありまして、化粧箱内の品物はすべて5年保証の対象、修理に関する費用もすべて無料な点も選んだ理由ですね。
肝心の画質ですが、見る角度や距離によっては左右両端に輝度ムラを少し感じますが、全体的には良い感じです。
また、Windows PCとMacbookとのUSB Type-C接続も問題なく、スリープからの復帰時間も許容範囲内です。
サウンドバーは「Creative Sound Blaster GS3」

出典:Creative
全体的に気に入っていた27E1N1900AE/11ですが、スピーカーを最小にしても音量が大きすぎるのが唯一の不満でした。
そこで、
- ディスプレイの下に設置
- AUX接続
- バッテリーレス
の条件で価格.comさんで検索したところ、こちらも高評価の『Creative Sound Blaster GS3』を追加で選んでみました。
Sound Blaster GS3はディスプレイの下に設置する「サウンドバー」と呼ばれるタイプのスピーカーで、AUX・Bluetooth・USB Type-Cの3種類の接続方式に対応し、USB Type-Cポートへの5V/3Aの給電で動作します。
27E1N1900AE/11の場合は、3.5mm オーディオケーブルでAUXポートに接続し、USB電源アダプタなどでUSB Type-Cポートに給電します。
ですが価格.comさんのレビューに「消費電力が2W」との情報がありまして、5V/1.5A(7.5W)の給電ができる27E1N1900AE/11のUSB Aポートに、手持ちのUSB Type-C – Aケーブルで接続したところ、見事に動作しました。
この状態ですと容量不足のため最大音量は出せないと思いますが、私の用途では十分な(といいますか大きすぎる)音量ですよ。
音質も特に悪い感じはなく、専門家ではない私には十分ですが、AUX接続のためか音量を大きめにすると無音時に「サーッ」という音がしますね。
あとはゲーミングなライトですが、こちらはお好みでどうぞ~。
唯一の不満はオートスリープ機能がないため、常時電源オンか使うたびに手動で電源オンする必要がある点ですね。
【補足】Sound Blaster GS3とPS5は全USBポートで接続OK

Sound Blaster GS3とPS5は全USBポートで音声出力と給電がOK
Sound Blaster GS3の取説にはUSB Type-Cの接続例にPS5が載っています。
そこで付属のケーブルで試した結果、PS5(Slim)前面のUSB Type-Cポートで音声出力と給電がOKでした(USBオーディオ入力への切り替えをお忘れなく)。
PS5前面のUSB Type-Cポートは縦置きの上側がHi-Speed USB(USB 2.0)、下側がSuperSpeed USB 10Gbps(USB 3.1 Gen 2)と仕様が異なるようですが、規格上はどちらも5V/1.5Aまたは3Aで給電できるため、どちらに接続してもOKです。
また、27E1N1900AE/11との接続に使ったUSB Type-C – Aケーブルで、PS5背面のUSB Aポートも試したところ、USB 3.1 Gen 2で規格上の給電能力は5V/0.9Aしかないはずが、こちらも音声出力と給電がOKでした。
不思議に思いネットで調べてみると、PS5はUAC1(USB Audio Class 1.0)という古い規格しか対応しておらず、このUAC1規格はUSB 2.0のバスパワー(5V/0.5A)での動作も想定されているため、UAC1対応機器には相当低い給電でも動作するものがあるようです。
価格.comさんの「Sound Blaster GS3の消費電力が2W」との情報も、これで納得ですね。
- 公式[PDF] Sound Blaster GS3 – Quick Start Guide
- 公式PS5の音声設定を変更する方法 – PlayStationサポート
- 公式PS5のUSB端子に関するガイド – PlayStationサポート
- PlayStation 5 – Wikipedia
- ややこしいUSB規格の整理 #USB – Qiita
- PS5にUSB DACとアンプを接続してお手軽に「高音質」にする方法を解説 | ちもろぐ
サウンドバースタンドは「長尾製作所 NB-SNDB-VESA」

出典:Amazon
27E1N1900AE/11は余っていたディスプレイアーム『GREEN HOUSE GH-AMED1-WH』でデスクに固定して自由に動くため、Sound Blaster GS3も一緒に動いてくれると良い感です。
そこで、サウンドバースタンド『長尾製作所 NB-SNDB-VESA』で、27E1N1900AE/11とSound Blaster GS3を連結してみました。
NB-SNDB-VESAはVESAマウントを使ってディスプレイの上または下にサウンドバーを固定するスタンドで、実は我が家で使うのは2回目です。
お値段は少しお高めですが、質実剛健な作りにもかかわらず重量が約850gと比較的軽量で、ディスプレイアームと併用できるのもポイントです。
あとはL型コネクタのケーブルを用意すると、スピーカーとスタンドのすき間をすっきりできますね。
まとめ:お手軽4K環境の完成

作業場の完成
上の画像が作業場の完成状態です。
4K解像度の確認のため、『Amazon Fire TV Stick 4K Max』をつないでPrime Videoの4K UHD作品を視聴してみましたが、画質も音も良い感じです。
ちなみに画像右側の見切れたディスプレイアームに、キャリブレーション済みで仰々しいフードの付いたディスプレイが設置されていて、こちらはオットがお仕事の色確認用に使っています。
これを移動すれば、もう少し大きなディスプレイが置けそうですが、奥行き70cmのデスクでは近すぎて見にくそうなので、27インチで良しとしましょう。
『Philips 27E1N1900AE/11』と『Creative Sound Blaster GS3』、『長尾製作所 NB-SNDB-VESA』でお手軽な4K環境を調えてみましたが、総額5万円ほどで済んだことを考えれば十分満足できる結果です。
費用の関係で今回は不採用にした『EIZO FlexScan EV2740X』にも入替えできますが、当分の間は今の組み合わせで良さそうですね。