Amazonさんのストリーミングメディアプレイヤーの新モデル、『Fire TV Stick HD』と『Fire TV Stick 4K 2024年モデル』が2024年10月23日に発売されました。
Fire TV Stickといえば「テレビやディスプレイでストリーミング見るなら、これを買えば間違いなし!」の人気定番商品ですよね。
にもかかわらず、今回の新モデルはひっそりと、非常に非常にひっそりと発売されました。
そこで新旧モデルを比較しつつ、なぜひっそり発売されたのか、その理由を解説しますよ、という話題をご紹介します。
はじめにお断りしておきますと、Amazonさんの責任ではないですが、少しネガティブな内容が多めです。
我が家は新モデルを買い続けるFire TVの大ファンですが、適正な評価をしたかっただけなので、ご了承ください。
Fire TV Stick HDは「新モデルではない」
モデル | Fire TV Stick HD | Fire TV Stick 第3世代 |
---|---|---|
参考価格 | 6,980円 | 4,980円 |
米国価格 | $34.99 | $39.99 |
米$/円 | 1$=199.5円 | 1$=124.5円 |
リモコン | 2024年発売 | 第3世代 |
オーディオ デコード |
– | Dolby Atmos、 Dolby Digital、 Dolby Digital+ |
新モデルの『Fire TV Stick HD』と旧モデルの『Fire TV Stick 第3世代』を比較するため、Amazonさんの比較表や仕様表から「仕様の異なる部分のみ」をまとめ直したのが上の表です。
「あれ?」とお気付きの方、そうなんです、Fire TV Stick HDは新モデルではないんです。
実はFire TV Stickシリーズには、日本未発売の『Fire TV Stick Lite』という、Fire TV Stick 第3世代の機能制限版が存在します。
日本ではあまり有名ではありませんが、Fire TV Stickには『Roku』という強力なライバルがいまして、その廉価モデルに対抗するため、$29.99で販売しているのがFire TV Stick Liteです。
今回発売されたFire TV Stick HDは、このFire TV Stick Lite本体に、新発売の『Alexa対応音声認識リモコン 2024年発売』を付属した、いわば「Fire TV Stick 第3世代の下位モデル」なんですね・・・・・・。
Fire TV Stick 4K 2024年モデルは「新リモコンが付属」
モデル | Fire TV Stick 4K 2024年モデル |
Fire TV Stick 4K 2023年モデル |
---|---|---|
参考価格 | 9,980円 | 7,480円 |
米国価格 | $49.99 | |
米$/円 | 1$=199.6円 | 1$=149.6円 |
リモコン | 2024年発売 | 第3世代 |
こちらも新モデルの『Fire TV Stick 4K 2024年モデル』と旧モデルの『Fire TV Stick 4K 2023年モデル』を比較するため、Amazonさんの比較表や仕様表から「仕様の異なる部分のみ」をまとめ直したのが上の表です。
ご覧の通り、こちらは付属するリモコンが『Alexa対応音声認識リモコン 2024年発売』に変更されたのみです。
「え?それ以外は?」と思いますよね?
それがないんです、残念ながら・・・・・・。
Alexa対応音声認識リモコン 2024年発売、何が変わったの?
ここまで来ると、『Alexa対応音声認識リモコン 2024年発売』に期待しちゃいますよね?
ですが、仕様や他サイト様の情報を確認する限り、第3世代リモコンから形状が少し変わっただけで、残念ながら機能追加などはなさそうです。
Fire TVシリーズ用リモコンには『Alexa対応音声認識リモコン Pro』という、よく使うアプリやAlexaコマンドを割り当てできる「カスタムボタン」が付いた非常に便利なタイプもあるので、せめてこれが付属すれば良かったのですが・・・・・・。
- 公式Alexa対応音声認識リモコン(2024年発売)のボタンにはどのような機能がありますか?
- Amazon quietly releases new Fire TV Voice Remote and the Fire TV Stick 4K gets it first | AFTVnews
【朗報】Fire OS 7のセキュリティアップデートは当分続く模様
ここまでネガティブな話題ばかりで、Amazonさんには本当に申し訳ないのですが、もちろんポジティブな話題もありますよ!
Amazonさんは自社販売のデバイスごとに「当社のウェブサイトで新品として販売された最後の日から少なくとも4年後まで」のソフトウェアセキュリティアップデートを保証しています。
Fire TV Stick HDの発売で、2020年発売のFire TV Stick 第3世代は終売扱いとなりましたが、なんと現時点で2028年まで保証されています。
また、Fire TV Stick HDはFire TV Stick 第3世代と同じFire OS 7が搭載されていますが、(私が記憶している範囲では)初期OSがFire OS 7の端末がFire OS 8にアップデートされたケースはないはずです。
つまり、Fire TV Stick HDの保証に合せて、Fire TV Stick 第3世代の保証も延長される可能性があるということですね。
なお、少し凝った使い方をされたい上級者にFire OS 7は人気ですから、Amazonさんができるだけ長くサポートを継続してくれるのはうれしいはず。
新モデルには直接関係はありませんが、これは朗報ですね!
まとめ:円安の影響が大きすぎる
『Fire TV Stick HD』と『Fire TV Stick 4K 2024年発売モデル』の新旧モデルを比較してみました。
そうそう、Amazonさんが新モデルをひっそり発売した理由がまだでした。
その理由は簡単で、「価格が上がったのに、機能が制限または性能が据え置き」だからです。
付属の『Alexa対応音声認識リモコン 2024年発売』は旧モデルと大差なく、Fire TV Stick HDは機能が制限されて2,000円値上げ、Fire TV Stick 4Kは性能が据え置きで2,500円値上げですと、ちょっとアピールしづらいですよね。
ただしこれは日本に限ったことで、米国ではFire TV Stick 4Kはお値段据え置きですし、Fire TV Stick HDはFire TV Stick 第3世代から$5も下がっていますから、Amazonさんの責任ではなく、ひとえに円安の影響が大きすぎるということなんです。
Apple製品もそうですが、米国と日本の価格を比べるとビックリしますよね。
発売早々、ネガティブな内容が多めでごめんなさい、Amazonさん。
そういえば、Fire TV Stickシリーズはセール時の値引きが大きいですが、米国では早速Fire TV Stick HDが$19.99と、なかなかの価格で販売中です。
日本でも「ブラックフライデー」を控えていますから、できればFire TV Stick HDを3,480円のセール価格に期待してますよ、Amazonさん!